鹿児島の星空3

                  天体写真の記録用ブログ

電子観望(2018-03-10/11)

ようやく仕事もピークを過ぎたので、先週の土日に星見の時間が取れた。
それで最近、はやっている(?)電子観望をやってみた。

眼視での観望も結構好きで、散開星団球状星団は見ごたえがあって楽しいし、惑星状星雲や反射星雲、暗黒星雲はものによるが結構楽しめる。

しかし、系外銀河(小宇宙)は私の望遠鏡(の口径)ではまったく歯が立たない。
よく見えないのではなく、まったく見えないか、何かいるという程度しか
見えないのだ。

ガイドブックには魅力的なスケッチが載っている。
イメージ 1
これで、すごく期待して見始めたのだが、15.5センチ屈折や25センチニュートンではまったくだめ。

まあスケッチに使われた望遠鏡は20インチ(50cm)とか17.5インチ(43cm)とか
なので、当たり前かもしれないが、それにしても落差が激しすぎる。

それで、電子観望ではどうかと考えたのです。

  ずいぶん以前からElectronic Assisted Astronomy(EAA)と言って、
  冷却CCDで観望する記事をどこかのHPかなにかを見た記憶があるし、
  そのまた昔は、イメージインテンシファイアで見る試みがあった。(緑色のやつですね。)

早速、惑星用のASI224MCを15.5センチ屈折にフリップミラーを介して取り付け、
南中前後の銀河に向けてみた。

結論から言うと、ガイドブックのスケッチみたいに見えます。すばらしい。
夜半過ぎから朝まで、LeoからVir辺りの銀河など26天体を電子観望しました。

電子観望の際、ライブスタックすると静止画が残せるが、案外スタック精度の安定性が
低かったので、aviで撮って、後でスタックすることにした。

スタックしてみると、クオリティは低いが、スケッチ風になって結構気に入った。丁度モニターで見た感じに近い。

以下、しし座分9天体を載っけておこう。

M66(露出2秒×20) すべてGain=500
イメージ 2

M65(2秒×20)
イメージ 3

NGC3628(2秒×20)
イメージ 4

NGC3640(2秒×20)
イメージ 5

NGC3646(4秒×20)
イメージ 6

NGC3655(4秒×20)
イメージ 7

NGC3666(4秒×20)
イメージ 8

NGC3681(4秒×20)
イメージ 9

NGC3684(4秒×20)
イメージ 10

やはりノイズは多いし、クオリティは低いなあ。
もう少し枚数増やしてもよいが、観望数が減ってしまうので、これくらいでいいか。

NGC3646なんかは魅力的なので、ちゃんと写真を撮ってもいいかもしれない。
確認用に手持ちの写真集と比べてみた。(茶色の付箋紙がNGC3646)
イメージ 11

20年位前にいつか使うだろうと買ったものだが、初めて役に立ったかもしれない。

それにしても眼視では話にならないNGC天体を次々確認できて楽しかった。
小さなチップなのに、自動導入で入ってくるので本当に楽だ。
(ただし、同期はこまめにとった。)
しばらくこれでいろいろ眺めてみよう。