ニュートン反射の筒内気流対策(工作編) 4日目
全部準備できたので、鏡筒にそれぞれ取り付けた。
(いろいろ忙しく、アップが今日になった。)
反対側。
最後に、コリーメーションアイピースで光軸調整をした。
合わせ始めたが、どうも接眼筒が傾いている感じがしたので、
確認すると、案の定、一番鏡筒側の回転装置のクランプの効きが
おかしく、ガタが出ていた。
ローレットネジを締めつけても解決しなかったので、
M5のキャップスクリューネジに変えて、ヘックスキーで締めたらよくなった。
ここでカメラの回転をすることはほぼないので、固定でいいだろう。
この望遠鏡はF5なので、斜鏡が偏心取り付けしてあり、結構寄って見えた。
偏心量は、計算上は(250mm×80mm)/(4×1250mm)=4mmだ。
スパーダーの長さを確認してみるとぴったり4ミリずれている。
さあ、あとは夜を待つだけだ。
ということで、日没を待ってスライドルーフを開けた。
以下は、自分用の記録メモ。
<温度変化>
・鹿児島にしては寒い日で、どんどん気温が下がっていった。
間隔が一定ではないが、温度変化は以下の通り。
外気 鏡面 時 刻 温度差 コ メ ン ト 等
16.7 18.1 17:35 1.4 スライドルーフ締めたまま
12.5 17.6 17:42 5.1 スライドルーフオープン
11.2 16.4 18:00 5.2
10.7 15.2 18:15 4.5
9.2 13.4 18:43 4.2 1時間後
8.2 12.8 18:55 4.6
7.5 11.1 19:33 3.6 約2時間後
7.2 10.4 20:03 3.2
5.0 8.2 21:20 3.2 (犬の散歩のため間隔空く)
4.5 7.5 21:44 3.0 4時間後
2.3 6.6 22:30 4.3 約5時間後
2.3 5.6 23:20 3.3
2.7 5.6 23:44 2.9 6時間後(曇り始める)
うーん、外気温がどんどん下がるので、全く追いつかない。
オープン後、外気温は-9.8℃、鏡面は-12.0℃だ。
気温低下が止まらないと、ずっと追いつけない感じだ。
主鏡は33mmなので、十分シンミラーだと思うが、冷えないもんだ。
<月を見てのコメント>
・ルーフオープン直後に月を見た。(120×)
→ FAN:OFF状態で見始めて、見ながらFAN:ONにしてみた。
すごく期待してみたが何にも変わらないか、と思った瞬間、
黄ばんでいた月の海(神酒の海かな?)が、
みるみる黒味を増していった。
モヤが晴れるというか、コントラストが上がるというか、
はっきり効果が分かった。「えっ」と声が出た。
ためしにOFFにしてみると、また徐々に黄ばんでいく。
うれしくてON-OFFを繰り返してしまった。
さすがに4回目くらいからOFFにしても黄色くならなくなってきた。
→ その後、欠け際近くの小さいクレーターに注目してみた。
クレーター内部に2つ小ピークがあり、光っている。
これがONの時は2つと、クレーター内の極小クレーターも2個はっきり見える。
そして、OFFにすると徐々に乱れ、
光ったピークがだんだん3つに見えるというか、分かれなくなっていく。
一方、極小クレーター2個はOFFでもまずまず見えている。
→ ONにしても、貧乏ゆすりのような細かい揺れはなくならないが、
黄ばんだもっさりした揺れは目に見えてなくなる。
前者が上空の大気の乱れ、後者が主鏡近くのモヤモヤの影響か。
<FANの回転数など>
→ FAN1と2は撮影(眼視)中でもMAXで回していいようだ。
一方、FAN3と4は、MAXでは影響がある感じだ。
これが振動なのか、空気の混ぜ過ぎなのか判断がつかないが、
MINにすると断然落ち着く。
→ 気になること。
FAN2の反対側の排気口からはあまり風が出てこない。
これだと、排気のFANをつけた方がいいかもしれない。
<焦点内外像>
・最後にASI224MCでリゲルの焦点内外像を撮影した。
・それにしてもひどいシーイングだ。リングも見えたり見えなかったり。
・それでも伴星は見えている。
・上位50%をスタックして軽くウェーブレットしてみたのが下の画像。
・眼視では光軸がよく合って、中心にいるように感じたんだけど、
なんかずれているなあ。この辺りは、またチェックだ。
・ますますシーイングが酷くなってきたと思ったら、雲が来ていた。
・本日これまで。
※ ということで、まだまだ調整が必要だが、とりあえず工作終了としよう。