鹿児島の星空3

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M1(おうし座)試写

月齢19ですが、年末年始の晴れはこの日のみだったので、25cm反射に×1.7バーローでテスト撮影をしました。

最近、惑星状星雲がメインなので、拡大志向です。

月明かりのせいか背景にかぶりが出ているように思えるが、それよりも問題は星像が歪んでいることです。

月光の下、写りはそう悪くないと思えるので、頭の痛いところです。

 

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M1

<データ>
2021.1.2 23時29分~
ZWO ASI294MC Pro(NB1filter)
Gain=390
Exposure=600秒×6枚
Temperature=-5.3度
ダークあり
25cmF5反射+Convertible barlow×1.7
JP赤道儀(Al.Thiba2)
5㎝ガイド鏡(fl:250mm)

自宅

 

 <メモ>

・×1.7バーローでF8.5(2,125mm)となり、GS200CC+0.8×レデューサー(1,949mm F9.6)とスペックが近いんですが、GSは等倍で見てもまん丸だったので、今回の結果はショック。

・まず、ガイドですが、PHD2のグラフ(下)を見る限り、時々赤経(青)が2秒近くまで跳ねていますが、問題ないように思えます。

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PHD2 グラフ

・次に、主鏡の移動を疑い、側面からのプラネジを締めてみましたが、星像が三角になるだけでした。

・さらに、最近やった光軸調整が実はおかしかったのではと疑い、8秒露出で2等星(αAri)を撮ってみました。等倍(下)で見ても特に歪んでいません。

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αAri(ハマル)

・結局、鏡筒の撓みの影響と思われます。それとも接眼筒かな?

反射望遠鏡をいじるのは楽しいのですが、調整に時間がかかり、成果が出ないこともあるので、どうするか悩ましいところです。

・この後、5分露出も試しましたが、歪みはマシになるもののやはりダメです。

焦点距離は長いが、F8.5でエアリーディスクも大きいので軽く考えていましたが難しいものです。

 

・考えられる対策は、

 その1 鏡筒補強

  → 銀塩時代の強化金具(要は鏡筒バンドの追加補強)はあるんですが、

    さらに重くなるし、惑星用のファンを外さないといけないし、

    あんまりやりたくありません。

 その2 オフアクシスガイダー

  → 親子亀をやめて、鏡筒が撓むならオフアクシスガイダー方式でそれもガイド

    してしまえ、というところです。

    でも、反射なので薄型を探さないといけなんですよね。

 その3 ラッキーイメージング

  → 短時間、多枚数で、ノーガイドで行けるし撮影は楽です。

    が、画像処理が大変そうです。惑星のように処理するのでしょうか。

    しかもカメラが、ファイルサイズの大きいASI294ではなく、ASI224の方が

    合っているような気がします。(いや、294のクロップでもいけるかな?)

    少し調べてみたいと思います。

 その4 GS200CC+0.8×レデューサー

  → 割り切って焦点距離の近いGS200CCで撮影することにするかな。

    が、25cmの光量は捨てがたいし、使いこなしたいという気持ちもあります。

 

・しばらく晴れそうにない天気予報ですので、じっくり考えてみようと思います。

 

→ その後、鏡筒バンドのゆるみと判明。30cmSCTに載せ替える時に気が付きました。私はぎゅうぎゅう締め付けるタイプなので、バランス調整後の締め付け忘れでしょう。ともあれ、原因究明できてよかった。