鹿児島の星空3

                  天体写真の記録用ブログ

Sh2-274=PK205+14.1(ふたご座)

11月に撮影していたのですが、なかなか時間が取れずやっつけで画像処理しました。

いわゆる「メデューサネビュラ」です。

かなり以前に撮ったことがあるのですが、今回は淡い側の弧を写そうと長時間露出しました。

丁寧に画像処理していないので、いろいろ不満はありますが、フィルターのおかげか淡いところがなんとか出ましたので、一応目的達成です。

<データ>

2023.11.20 23時50分~
ZWO ASI294MC ProL-Ultimateフィルター
Gain=380
Exposure=4分×60枚(240分)
Temperature=-10.0度

QUATTRO 300P 直焦(レデューサー F3.44)
NJP赤道儀(EZEUS2)
6㎝ガイド鏡(レデューサー fl:240mm)

牧園共同観測所(霧島市


<メモ>

・月没を待って(私としては)長時間露出をしました。

・露出を始めると、たまにガイドチェックをするだけでやることがなくて、双眼鏡でぼんやりと有名天体を眺めたり、下の休憩室でカップ麺を食べたり、ウトウトしたりしました。

・長時間露出をした画像は確かに画像処理がしやすくて、露出を延ばす価値があると思いました。

・30cm反射は図体がでかいので、やはり風の影響は受けやすいようです。ガイドが少し暴れるのは風が吹いた時です。

・今回は、ガイドミスはほとんど生じませんでしたが、突風が吹くとつらいかもしれません。

・今後は、1日1天体か2天体という感じでゆっくり撮影をしたいものですが、残念ながら年末年始は月が大きいですね。

・ちなみに、どこがメデューサなのか今回もわかりませんでした。

土星(2023-09-27)

今年の夏は星野写真(直焦)に力を入れていたので、惑星をしっかり撮っていませんでした。

9月も末になって、大好きな土星すら撮っていないことに気づき、慌てて撮りましたが、シーイングが悪く処理する気が起きませんでした。

が、11月に入ってこの先もよくならないと思い、仕方なく画像処理しました。

輪の部分に偽模様が出まくっているなど、残念な出来になってしまいましたが、輪の傾きの記録とします。

2023-09-27

日 時  2023-09-27 21:22.8 JST  

望遠鏡  Meade30cmSCT +2.5Xballow(合成F25)

カメラ  ASI290MC IR_blockingfilter + ADC

露出等  12.5ms  Gain390  3000frame×30%×15(10m)

Seeing     2/5   気温?℃

赤道儀     JP赤道儀(Al.Thiba2)

撮影地     自宅

 

<撮影メモ>

・傾きが浅くなり輪が細くなりましたね。

・色々試してみましたが、シーイングには勝てません。

・そういえば、木星も撮っていません。

・折角の自宅観測小屋が稼働率が低い。

PK104-29.1(ペガスス座)

これは難物だと思って、写るかどうかとりあえず試しました。

色、シェイプとも魅力的です。

無理な画像処理でボロボロですが、一応、写りました。

Jones1

<データ>

2023.10.16 23時24分~

SONYα7S天体改造(L-Ultimateフィルター
Exposure=30S×120枚(60分)

QUATTRO 300P 直焦(レデューサー F3.44)
NJP赤道儀(EZEUS2)
6㎝ガイド鏡(レデューサー fl:240mm)

牧園共同観測所(霧島市


<メモ>

・フィルターのおかげか、思ったより簡単に写りました。

・35mmフルサイズでは視直径が小さすぎました。2倍くらいにクロップしました。

・後日、フォーサーズCMosで撮り直しです。

・ちゃんと写すためには外国の人のように10時間とか露出しないといけないのかもしれません。

でも結構グッと来たのでちゃんと写したいと思います。

NGC281(カシオペア座)

9月、10月、撮影していなかったわけではないのですが、そこそこ忙しく画像処理する時間がなく、このままでは埋もれそうだったので、週末にやっつけで処理しました。

明るい星雲なので撮影は楽でした。

NGC281(パックマン

<データ>

2023.10.16 26時06分~

SONYα7S天体改造(L-Ultimateフィルター
Exposure=30S×60枚(30分)

QUATTRO 300P 直焦(レデューサー F3.44)
NJP赤道儀(EZEUS2)
6㎝ガイド鏡(レデューサー fl:240mm)

牧園共同観測所(霧島市


<メモ>

・センターに入れたつもりがずれていますね。モニターの方眼の目盛りを見間違えたかな。

・35mmフルサイズでも周辺の星像は問題なさそうです。(画像はクロップなしです。)

・それよりも星像のスパイダーの出が微妙に汚いので対策を考えます。

・筒先絞りを入れるか、斜鏡スパイダーを太くするか、くらいしか思いつきませんが、おいおい試してみます。

・あと、L-Ultimateフィルターを入れると、トライバーティノフマスクでのピント合わせが微妙になりました。仕方がないので、スパイダーの出具合で再確認しました。

・しばらく色々撮りながら詰めていきたいと思います。

QUATTRO 300Pの試写

SkyWatcher のQUATTRO 300Pを衝動買いしてしまったので、お盆休みにセッティングしました。

誰でも思いつくことですが、「QUATTRO 150Pの×0.86レデューサー」を使おうと思い買いました。30cmF4×RD0.86=1032mm(F3.44)と魅力的なスペックになります。

全く個人的な経験則ですが、焦点距離1200mmを超えると大気の揺らぎの影響を強く受けるような気がします。

手持ちの15.5cm屈折がF7で1085mmだとフォーサーズでも影響がないが、25cmF5NT反射で1250mmだとダメなことが多いような気がします。

したがって、30cmF4(1200mm)だと微妙ですが、レデューサー使用で1032mmならシーイングの影響については大丈夫と踏んでいました。

 

あと、一般的な心配事としては、

1 おそらくやわな鏡筒なのでガイド鏡ではだめで、鏡筒強化かオフアキシスガイダーが必要かもということと、

2 光学系がそもそもシャープに写る精度があるのか、

ということでした。

2点目は、NET上にある画像を見る限り大丈夫そうでしたので、1点目がダメなら、主鏡セルを加工して鏡を固定するネジを設けるとともに、オフアキガイダーを買う前提で購入しました。

 

お盆前の土日に何回かに分けて、鏡筒に手を入れました。

1 主鏡カバー(爪隠し)とシースルーセルの光漏れカバー

  → 主鏡は実質290mmになりました。

2 鏡筒の断熱シート貼り(金色のサバイバルシート)

  → 鏡筒が鉄製で黒だったので良く冷えそうということで貼りました。

3 フード(銀マット+黒フエルト)

  → 急場しのぎですが、しばらくはこのままでしょう。

4 トッププレート(鏡筒バンドのプレートをt=12mmのアルミ板で作成)

  → たまたまピッタリのサイズ(10cm×40cm)のアルミ板がAmazonで見つかった

   ので購入し、手作業で穴あけ、面トリ(やすりかけ)をしました。

5 ガイド鏡

  → 結局、今まで通り6cmF8ED屈折+0.5倍レデューサーになりました。(後述)

 

今後、手を入れるとすれば、

6 ピント合わせにEAFが必要か?

7 カメラによってバランス(赤緯方向)が崩れるので、可動式のウェイトを考えるか?

 というあたりです。

 

 全く余談ですが、最近、ガイド鏡が皆さん小さくなっていることと、赤道儀の積載重量の関係で少しでも軽い方がいいかなと思いいろいろ試してみました。

 まず、タイムセールスだったので、赤い3cmガイド鏡を買って付けてみましたが、ガイド精度は問題ないものの、あまりの星像の悪さに辟易してやめました。これなら私が5cm双眼鏡のレンズで自作したガイド鏡の方がましです。

 あと、大昔のTS40H用の4cmガイド鏡(F6?)も使ってみましたが、赤いのよりはましですが、TSと言えどもアクロマートじゃダメとの結論です。

 QUATTRO 300P鏡筒は、やわな分軽いので、NJPの積載重量の範囲内に軽く収まり、軽いガイド鏡にする必要もありませんでした。

 やはり私は年代的に、ガイド鏡もEDかフローライト派です。

 

ここまで準備をして、お盆にガイドと星像をテストしました。

 

光軸調整がまだ万全とは言えませんが、とにかく早く星像を見たくてフォーサーズで試写しました。

M27試写

<データ>

2023.08.14 23時50分~
ZWO ASI294MC Pro(ノーフィルター
Gain=120
Exposure=4分×30枚(120分)
Temperature=-10.0度

Darkあり

QUATTRO 300P 直焦(レデューサー F3.44)
NJP赤道儀(EZEUS2)
6㎝ガイド鏡(レデューサー fl:240mm)

牧園共同観測所(霧島市


<メモ>

・痛恨のミスはノーフィルターです。光害カットを入れていると完全に勘違いしていました。3夜連続は初歩的ミスを招きました。年齢かもしれません。

・なので、画像処理で少しごまかしていますが、星像の素性はいい感じでほっとしました。

・一安心ですが、今回はフォーサーズなので次回は35mmフルまで試したいと思います。

・月も天気も悪いので次の機会を待ちます。

・ちなみにガイドですが、4分30枚撮りましたが、1枚も問題ありませんでした。トッププレートを入れて鏡筒をぎゅうぎゅうに固定したのが良かったのでしょうか。

・鏡筒強化のため、接眼部あたりに鏡筒バンドを1本入れるかなあと思っていましたが、しばらく様子を見ます。(でも、赤緯バランス調整にも使えるかなとも思っています。)

・ピント合わせはトライバーティノフで特に問題なく、接眼部もスムーズで合わせやすいと思いました。

・あとは光軸修正を追い込みたいと思います。

・最近試写ばかりですので、この秋から少しは腰を据えて撮影できるといいのですが。

QUATTRO 150Pの試写2(IC1848)

今年はお盆に夏休みがまとめてとれたので、3晩連続で観測所に通いました。

一晩目は、まずQUATTRO 150Pの35mmフルサイズの試写をしました。

と言っても、別の機材のセッティングをしながら片手間に撮っただけです。

結論から言うと、最周辺の収差とカメラマウントが原因と思われるケラレを目立たなくするため、長辺の左右100PX程度をカットすると大体使えそうだと思いました。

もちろん、完ぺきではありません、私のレベルでの話です。

 

一応仕上げたのが下の画像です。

IC1848

<データ>

2023.8.13 1時54分~

SONYα7S天体改造(LPR-Nフィルター
Exposure=30S×60枚(30分)

Darkあり

QUATTRO 150P 直焦(レデューサー F3.45)

EQ6赤道儀+PHD2
6㎝ガイド鏡( fl:240mm)
共同観測所


<メモ>

・画像処理はいい加減です。試写なので、適当にやりました。

・筒先に絞りを入れたので、明るい星に出ていた嫌なスパイク(ハロ?)はほぼ消えました。

・518mmという焦点距離はなじみがないので、すごく広く感じます。

・今回は有名天体で試写したので、明るいFのメリットはわかりませんでした。

・これから秋冬の淡いHα天体で試してみます。

 

肝心の四隅の星像は以下のとおりで、やはり35mm最周辺は収差ありありです。

それとマウントのケラレと思われる減光が四隅に出ています。

それぞれ400×300ピクセルです。(1枚画像のレベル調整のみです)

右側より左側が星像が悪いような気がしますが、接眼筒か何かが傾いているのか、光軸修正がまだ完璧でないのか、でしょう。

が、ここまで拡大して見ることは私はないので、一応合格です。

対象にもよりますが、少しトリミングしてもよさそうです。

400×300PX

とりあえずQUATTRO 150Pの調整は終了ということにして、次回からちゃんと撮影してみたいと思っています。

 

それにしても、3晩連続出動は本当に久しぶりだったので、本当に疲れました。

QUATTRO 150Pの試写(網状星雲 NGC6992-5)

梅雨明け前に一応晴れそうな夜(休日前)があったので、いい機会だと思いQUATTRO 150Pの試写に行ってきました。

水蒸気が多く光害を反射して、特に低空はいつもより明るい空でしたが、予想より天気は良く、1時間ほどの雲の来襲以外は朝まで晴れました。

 

空が明るかったのでL-Ultimateフィルターを付けて高く上る網状を中心に狙いました。

網状星雲(東側)

<データ>

2023.07.17 2時44分~
SONYα7S天体改造(L-Ultimateフィルター) APSで撮影
Exposure=30S×90枚(45分)

Darkあり

QUATTRO 150P 直焦(レデューサー F3.45)
NJP赤道儀(EZEUS2)
6㎝ガイド鏡(レデューサー fl:240mm)

牧園共同観測所(霧島市


<メモ>

・結論から言うと、これは使えると思いました。

APSまではOKとの触れ込みでしたので、今回はAPSサイズで撮りましたが、その通りだと思いました。

・L-Ultimateフィルターを入れるとよくわからなくなりますが、四隅まで星像は十二分に満足できます。周辺減光も感じません。

・Fが明るいので光軸修正が大丈夫か心配していましたが、私レベルでは十分シャープです。

・こんなことなら35mmフルでも撮ればよかったのですが、この日は昼間が忙しく疲れていて撮影中は朦朧として観測室の床に寝転がったりしていました。

ただし、1点問題があります。L-Ultimateフィルターを入れた画像ではあまり目立ちませんが、光路上にある突起物が原因と思われる変なスパイク?ハロ?が明るい星に出ました。

・星像を確認しようとバンビ付近を撮ったjpeg1枚撮りを見ると明らかです。(下の画像)

Bambi付近

こちらは、HEUIBⅡフィルター使用です。

ノーフィルターで撮った時は、出ませんでしたので、おそらくレデューサーの先につけたフィルターが光路上に飛び出したのでしょう。

フィルター枠がざっと4mm弱なので結構ぎりぎりの設計なのでしょう。

次回までに対策を立てて、今度は35mmサイズで試写してみます。

それにしてもL-Ultimateフィルターは、網状にはすごい効き目ですね。